Topページに戻る 

ロールシャッハテスト

 これは世界的にも有名な投影型の心理テストです。左右対称のインクの染みが何に見えるかによって、その時の心理状態を把握しようとする試みです。

 今回被害者の皆さんにこのテストを施行した結果、以下の所見が得られました。

1)「人間反応」が多く見られる
これは、人間の諸活動に関する興味の高さや容易に刺激されていることを示唆しています。つまり、対人関係において、非常に敏感になっており、よくも悪くも人間に対するもろさが伺える所見です。

2)男女の関係における反応が多く見られる
性的な意味での男女関係が多く語られており、性的に刺激を受けてきたことを示唆しています。決して否定的ではない内容で語られていますが、性に関して多少ゆがんだ状態が続いていることが伺える所見です。

3)色彩に反応している

特に「赤」といった色によく反応しており、それはすなわち「血の色」として語られている場合が多くなっています。これは人間が被害に遭った時に生じる「血の色」としての意識が高くなっていることが伺える所見でした

 これらにより、ロールシャッハテストにおいても、過去の被害事実に関連した精神状態が残遺していることを示しており、被害の継続性が示されているといえると思われました。

原告のPTSD診断

PTSDの臨床的診断

バウム・テスト

DSM−IVに関する診断結果

各人の証言を元に、再インタビューした際に得られたPTSDの所見

考察