ドキュメント
十月五日 不二越第二次訴訟 控訴審結審
ユさんが意見陳述。発言後、傍聴席から大きな拍手が起きる。弁護士四人が交替でわかりやすい最終意見陳述をおこなう。裁判は一時間三十分。判決日は指定されず。
裁判後、記者会見と集会がおこなわれる。
ユさんは募集のいきさつから、帰国までの苦労を訴える。（後記）
十月六日
富山空港で原告第二陣と合流。
不二越正門前は、バリケードが張られ、門にさえ近づくことができないようにしてあったが、原告とともに、突破して門前での闘いが始まる。警備員とのもみ合いのあと、門前全国集会をおこなう。原告全員の発言のあと、名古屋、広島、福岡などからの発言が続き、さらに社長面会要求を闘う。
原告数名が門の隙間から構内には入る。チョンさんがその中で気持ちが悪くなり、救急車で病院に運ばれる。程なく戻って来てふたたび闘いに参加。最後に「第二次大戦下勤労の碑」に献花。
十月七日
早朝から、原告と支援者が不二越正門前で座り込みを続ける。
不二越は、バリケードを強化。歩道上での座り込みになる。
午後一時三十分に、富山県経営者協会を訪問して申し入れる。
十月八日
早朝から台風で風雨が激しく、座り込みを中止。
午後一時三十分から、県庁を訪問して知事とも面会を要求。夕方飛行機で東京へ。
十月九日
原告五人が東京行動。富山県選出の参議院議員と会う。強制連行問題院内学習会。
（国会議員が真剣に聞いてくれて、原告たちの「恨」が少し晴れたようです）
不二越が休みなので原告たち休憩
十月十二日
富山駅街宣（正午から六十分程度）
原告五人、支援者十人、横断幕、幟旗、チャンゴなど。（原告たち、さすがに疲れたようだが、みんな元気そう。）
十月十三日
午前七時三十分から不二越正門前座り込み再開。門に横断幕、のぼり旗を縛り、いすを並べて。原告が社長面会を求め、工場にはいることを要求。警備員に阻まれるも、一時間ほどのたたかいの後、原告は工場の中に入る。
十月十四日
午後一時から座り込みを再開。
十月十五日
午前七時から原告五人、支援者十人ほどで門前行動を開始。
十月六日から十日間、不二越正門は閉鎖され、横断幕、のぼり旗で埋められる。
不二越も、警察も、原告がいるから門前行動に手を出すことが出来なかった。
十月十六日
原告帰国。仁川空港に、太平洋戦争被害者補償推進協議会が出迎えた。