関釜裁判ニュース第53号

在日朝鮮人「慰安婦」宋神道さんの映画と川田文子さんの講演会へ!

 

 昨年の同時企画で「在日の慰安婦裁判を支える会」梁澄子(ヤン・チンジャ)さんのお話を聞いてから完成を楽しみにしていた、宋神道(ソン・シンド)さんのドキュメンタリー映画《在日朝鮮人「慰安婦」宋神道のたたかい 「オレの心は負けてない」》の上映会をこの十一月行います。

 実行委員会で試写会をしましたが、泣き笑いしながら、しみじみ胸に染み入る良い映画です。宋さんの表情の変化、支援者との関係の変化、裁判に負けても自分は負けていないと言える闘いを残してきた宋さんと支える会の誇らしい顔・顔・・。勇気と誇りを感じることの出来る映画です。亡くなった河順女(ハ・スンニョ)さん、朴頭理(パク・トリ)さん、ウリチブで暮らし水曜デモに参加している李順徳(イ・スンドク)さんの顔が次々と浮かんできて、彼女たちと一緒に自分も画面の中にいるような感じがしました。

裁判支援に関わってきた人も、そうでない人にも、多くの人に見て欲しいと心から思っています。また、ずっとそばで宋さんを見守ってきた川田文子さんのお話も是非聞いていただきたいです。

 韓国の日本大使館前では九十二年から、水曜デモが被害者を先頭に継続され、広がりをもってきています。それは考えるのも気が遠くなるほどで、十月三日で七百八十一回目となりました。また、アメリカ下院本会議で「慰安婦」謝罪決議案が参議院選挙の翌日の七月三十日に採択されました。さらに、世界各国で「慰安婦」問題―日本軍の戦時性暴力・強制売春について現在に通低する問題であるとして議論されています。海外からの包囲の波が高くなる中で、参議院選挙によって参議院が与野党逆転したことは、十年間の逆風に耐えてきた「慰安婦」問題の解決を求める運動にとって、光がさした出来事でした。

 風向きが変わっても努力をしなければ前に進めず、被害者の声を聞く、届けると言う原点に今一度立ち返りたいと思います。

初めて日本軍「慰安婦」被害者が名乗り出て十六年もたち、被害者は高齢化し、次々と訃報が届く中で、元気な被害者は少なくなり、証言する被害者たちの負担も大きいというなかで、この宋さんの映画完成はその意味でも本当に嬉しいことでした。

 どのような時代だったのか、どのような戦争だったのか、想像力を総動員し、さらに学びながら、今では授業で教えられることもないであろう若い人たちに知らせていくことは大切なことだと思います。皆さまのご参加ご協力をよろしくお願いいたします。

又、ご自分で上映会を企画されませんか?

http://www.geocities.co.jp/sasaelukai/eiga/joei_yoko.pdf

に貸し出し要綱があります。

私たちに課せられた宿題は大きいですが、宋さんと支える会に連なって、感動と行動の輪が広がることを切に願っています。

             (花房恵美子)

 

 

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