戦後60年目の夏を迎えて被害者の思いと闘いを知りましょう! 世界同時水曜デモに参加しましょう! 花房恵美子
ついに戦後60年の夏を迎えました。8月10日には「慰安婦」問題の早期解決を訴える世界同時水曜デモ(今のところ10ヶ国,20地域)が計画されています。
日本軍「慰安婦」問題が解決されず、被害者たちが名誉を回復するために日本政府に謝罪と賠償を求めて15年近く闘っていることを知らせることと、今も続く戦争と性暴力が追放され,世界に平和が樹立される事を願う世界市民の連帯のメッセージを伝えることを目的としています。
韓国ソウルの日本大使館前で1992年1月8日からはじめられた水曜デモはこの日669回目を迎えます。この水曜デモは(1)日本軍「慰安婦」制度を告発する場として (2)謝罪と賠償を勝ち取る行動表現の場として (3)被害者たちを癒す場として (4)出会いと連帯の場として (5)歴史教育の場として(挺対協ニュースより)継続して行われてきています。
韓国ではこれまで様々なイベントで花の種を配ってこられました。8月10日はハルモニたちの訴えが花開くようにという願いを込め、咲いた花を日本大使館前に持ち寄って早期解決を訴えるそうです。
福岡でも8月10日、韓国での長い地道な闘いに学び連帯し、「忘れない」「知らせる」「共に闘う」思いを込めて、工夫を凝らして天神を歩きます。
「慰安婦」裁判は次々に原告の訴えが棄却され、メディアは「慰安婦」問題をタブー視し、来年度使用の中学校の歴史教科書から「慰安婦」記述は殆ど削除されました。「歴史教科書から従軍慰安婦や強制連行などの言葉が減って良かった」等の中山文部科学大臣をはじめとする政治家の暴言が続き、歴史を歪曲し、戦争を賛美する「つくる会」教科書を採択する動きが東京を中心に活発に取り組まれています。
この動きに抗して、福岡で私たちは街頭に立ち、「慰安婦」問題の早期立法解決を求めて署名活動をしてきました。私たちの活動は濁流に浮かぶ小船のようなささやかな動きではありますが私たちは確信します。昨日の事のように戦争体験を語る被害者たちの終わらない戦争の記憶への共感と継承こそが、戦争を準備しようとする人々の最も恐れる事なのだと。
世界同時デモに連帯し、戦後60年の夏、「慰安婦」問題の早期解決を求める声を共に上げませんか!
その前、7月23日に、韓国挺身隊問題対策協議会(略・挺対協)の事務総長の尹美香(ユン・ミヒャン)さんをお呼びします。挺対協は韓国各地で暮らしている被害者の方々のケアをしています。
日本政府の謝罪と賠償が容易に実現できない状況で、被害者の生の終わりに付き添い、向き合い、共に闘うという大変な仕事を日常的に行なっています。
彼女たちの苦労や思い、なにより被害者の現在の生活、体調、その思いを聴き、日本軍性暴力被害者の方々の尊厳回復への願いに向き合い、共に実現するための新たなステップとなる集会にしたいと思っています。
皆様のご参加をお待ちします!