弁護士に聞くV
福島武司さん

 弁護士になろうと思ったのは?裁判のきっかけは?

 大学2年のとき指紋押捺拒否の問題と出会ったり、昭和天皇が死んだとき自治会で弔旗を揚げるかどうかといったこともやりました。弁護士になろうかなと思ったのは大学に入ってからです。サラリーマンなんてやれそうもないし・・・司法修習生時代、誓約書問題で今の弁護団の人達と一緒に署名活動しました(ニュース3号参照)。資格を持たない修習生が被疑者の取調べをするんですが、私も山本さんも拒否しました。

 東京でどのような仕事をされていますか?

 仕事には2通りあって、食べるために所属している事務所が「O・C」という会社の顧問をやっています。
 もう一方では光州千人訴訟に力を入れています。原告が多くて訴訟にならなくて原告を20人に絞ってとりあえず今年2月提訴しなおします。
 それと最近外国人の刑事事件が増えましたね。あとは連合赤軍の永田洋子さんの脳腫瘍の治療を受けさせることとかも・・・

 この裁判が下関でやれることになったことについては?

 いろいろな地域でやって原告たちと接すると裁判をやるエネルギーがでてくるでしょう。東京ばっか集まっちゃうと抽象化してしまいますものね。

 第二回口頭弁論について

 国側は答弁書で事実関係の認否をおこなっていなかったので、答弁書の補充の意味で準備書面を出してきました。
 特徴としては慰安婦問題ではふみこんだ内容で、軍の関与と強制を認めています。その上で法律上の主張は追って行うことを告げています。裁判所は被告側と原告側双方に対し、法律上の主張を整理するように言ってきました。

 次回は?

 国側の個々の問題に対しての法律上の反論がメインになります。
 それと二次提訴の方達の第一回口頭弁論も同時にして一次提訴との併合決定をしてもらう。二次の原告の意見陳述もあります。

 韓国挺身隊問題対策協議会(ソウル挺対協)から戦争犯罪責任者処罰要求が出ていますが。

 僕は自然な要求だと思いますね。国連人権委員会のファン・ボーベン博士の報告書にも処罰する義務が加害者(国)にあると書いてあります。
 戦後補償立法化の動きに水をさすともいえることかもしれないけど、こちらが何もしなかったつけがきているんだから。
 生々しい所を回避するのは無理なんですよ。痛みが消えないかぎり、50年の長さなんて関係ないんですよ。

 福岡の弁護士とは

 裁判の組み立ての勉強なんかを一緒にやっています。

 支援する会に望むことは?

 一連の戦後補償裁判は問題提起型の裁判です。この問題を提起し、広めていってほしいです。